名ばかりの現実
これは、とある人たちの会話です。
A氏「俺、”あああ”ってバンドの大ファンなんだ。」
B氏「俺の友達のC君って子も昔から大ファンらしいよ。」
A氏「本当?C君と話してみたいわぁ」
B氏「呼んでみようか?」
C氏「どもどもはじめまして」
A氏「はじめまして、”あああ”の大ファンって聞いたんで」
C氏「かれこれ10年ぐらいずっと大ファンだよ」
A氏「ちなみにどの曲が好きなの?」
C氏「”いいい”とか”ううう”とか、あと”えええ”もいいし・・・」
A氏「それ知らない曲だけど・・・」
C氏「え?A君はどの曲が好きなの?」
A氏「”有名所”と”高知名度”が好き」
C氏「他には?」
A氏「他の曲知らない」
C氏「・・・・・・・・イラッ」
実際、A氏のような人はかなり多いですよね。
そして、C氏のような人もまた多いですよね。
CMやアニメやドラマの主題歌になったもの等、有名になったものだけ聞いて
全体が好きだというA氏。
対して、ファンたるものは最低でもマイナーな楽曲まで全て網羅してこそファンを名乗る資格があるのだというC氏。
またある日のこと。
A氏「昨日のサッカーみた?」
C氏「見た見た!負けちゃったけど面白かったね」
A氏「後半開始直後の”アア選手”のスルーパスすごかったよな」
C氏「・・・うん、すごかったね」
A氏「でも前半の選手交代早すぎだったのが負けるきっかけでしょ」
C氏「・・・お、おう」
A氏「C君はそう思わなかった?」
C氏「・・・実はニュースのダイジェストしか見れてないんだよね」
A氏「・・・・・イラッ」
サッカーが大好きで以前から応援しているA氏。
世間がサッカーの話題で盛り上がっているので軽く乗っかり、話にだけついていけるようにしたC氏。
時にこうして立場が入れ替わります。
あなたは大丈夫ですか?