はいっ坊主

坊主が気まぐれに日々のご縁をしるします

2016-11-01から1ヶ月間の記事一覧

大乗仏教の登場と伝播

大乗仏教という言葉は「偉大な/大きな」「乗り物」で「大乗」と呼ばれています。 「大」があるなら「小」もあるのか?と言いますと、答えは「あります」。 しかし、小乗仏教という言い方は、大乗仏教が登場したことによって、大乗仏教に分類されない従来の部…

釈尊入滅後の仏教

釈尊が入滅した後の仏教はどういう風になっていったのかについて、背景も含めて解説したいと思います。 仏教以前、釈尊の頃、そして現在でもそうですが、インド方面では「口伝」が一般的でした。 この口伝を、一度聞いて他人に伝えていく伝言ゲームのような…

言葉の印象

「○○が30%にのぼりました」と「○○が30%にとどまりました」 同じ事を言っていても、与える(受け取る)印象が大きく異なります。 この文章で表現した人の「主観」が大きく作用している例ですね。 「○○は30%でした」 と表現すれば、その数値をどう見るのかの…

釈尊の生涯3

釈尊の布教 釈尊の布教とはどういうものだったのでしょうか。 仏陀となった釈尊の元へ、様々な人達が集まってきます。 また釈尊自身も、生涯一箇所で布教をしていたわけではなく、各地を巡っています。 こうして、釈尊の弟子たちは増え、仏教の教団が形作ら…

算数の順序問題

さて、この記事をお読みいただくと、それぞれに考える所が出てくると思います。 皆様はどのように考えますか? 意見を押し付けたり、批判したりという目線ではなく、素直に考えを巡らして、素直に問題に向かい合ってみる中で、皆さんの中の一つのご縁に触れ…

釈尊の生涯2

釈尊が出家した当時には既にカーストが存在していました。 釈尊の生涯1で触れたように、カーストはカルマによって決まるとされていますから、より良く生まれるには、より良い行いをしなければなりません。 しかし、輪廻の輪から完全に抜け出す(解脱)するに…

釈尊の生涯1

仏教という言葉は知っていても、仏教ってどういうものなの? と聞かれたときに、なんとなくのイメージしか持っていないという方も多いのではないでしょうか? 折角ブログをはじめたわけですし、仏教について 宗派の枠にとらわれずに記載していこうと思います…

見えないものを見る力

「学問」と「勉強」の違いを考えたことがありますか? 単純に字を見てもらうだけでも、「問うて学ぶ」のが学問で 「強いられて勉める」のが勉強と解釈できます。 「勉強しなさい」という親の言葉だけに限らず より良い学校に入って、より良い就職をと考える…

紅葉

昭和の時代、人々は木を求めました。 戦火、災害などの復興から「木材」の需要がとても高かったのです。 先日、法要の席でそんな話を聞きました。 日本各地で「植樹」が行われたのはそのためだと教わりました。 何年か前の春に、自坊の近くの山へ、山菜を採…

善人と悪人

「あなたは善人ですか?悪人ですか?」 まずはどちらなのか考えてみてください。 とりあえず前科はないし・・・人並みに親切もしてるし・・・ どちらかといえば善人かなぁ? なんて人も多い事でしょう。 「西遊記」を知っていますか? 多くの方が知っている…

折り鶴

折り紙で鶴を折ってみて下さい。 折り鶴を前にしたあなたにクイズを出しましょう。 「誰がこの鶴、作ったの?」 「私が折って作った」 と答えたあなたは、僅かに正解です。 「間違いなく私が自分で折った鶴だ」 そう考えるのは極々自然な事でしょう。 では、…