はいっ坊主

坊主が気まぐれに日々のご縁をしるします

うちのクリスマス

 今年もクリスマスが過ぎていよいよ暮れも本番です。

クリスマスといえば、イエス・キリストの誕生日ということなので、仏教であるお寺には基本的に無関係です。

我が宗派は特にその色が強いですが、単純な聖人の誕生日を祝うというだけでなく、近年ではイベントとして捉えている人の方が多いのではないでしょうか?

と言いますのも、クリスマスが近づくと、お店というお店はクリスマス一色になり、プレゼントを見越した販売や広告が多くなります。

場所によってはイルミネーションやライトアップで飾られた街が目を楽しませ、洋菓子店は予約で大忙し。

ここまで大々的にクリスマスを迎えておきながら、教会に行く人はその内のどのぐらいいるのでしょう?

キリストに祈りを捧げようという人はどのぐらいいるのでしょう?

そもそもキリスト教徒の方はどのぐらいいるのでしょう?

 

 そういう目線で見渡しますと、良くも悪くも日本らしいなと感じてしまうのでは私だけではないと思いますが、いかがでしょうか?

聞いた話ですが、お寺が保育園や幼稚園を経営しているようなところでは、仏教なので関係ない・・・とは目を輝かせる子供の手前なかなかできませんので、あれこれと苦労して苦肉の策を設けているところもあるのだとか。

 

 私の子供の頃はどうだったのかと申しますと、割と早い段階で

「うちはお寺やからサンタさん関係ないよ!」

と言われておりました(笑)

それでも、周囲の子供たちの手前、何もしないわけにもいかないということで、ケーキぐらいは用意してありました。

クリスマスプレゼントも同じく、お菓子程度にされてしまっており、学校などで

「クリスマスなにもらった?」

「○○もらった!」

なんて会話が聞こえてくると、羨ましさを感じたものです。

シーズンが近づくと新聞に入るおもちゃ屋さんの広告を広げて、そこに描かれた夢のような世界に目を釘付けにされ、テレビのCMでは格好いいラジコンが走という時間に物欲が刺激されないわけがなく、期待だけはするものの、最後には諦めるという、ちょっと複雑な心境の子供時代を思い出します。

 

 私個人としては、イベントとして楽しむのは特に問題ないと思いますが、周囲のお寺の方々の話を聞いておりますと、クリスマスの捉え方にも色々とあるようです。

毎年クリスマスが近づきますと、お寺のクリスマス事情が気になる方から

「お寺ってクリスマスどうしてるの?」

「お寺の子ってプレゼントとかあるの?」

なんて聞かれますので、この場を借りて私のクリスマスについて触れてみました。

 

 今年も残すところあと僅か、風邪など引いて病床での年末年始とならないように、くれぐれもご注意いただきたいと思います。

生老病死と申しましても、避けられないものばかりではなく、注意することで防ぐ事ができる病があるのも事実ですからね。